フライングディスクとは

12種目(世界公認11種目 + 日本公認1種目)紹介ページ

フライングディスクとは

フライングディスクの起源は、1940年代に、アメリカ合衆国コネチカット州にあるエール大学の学生が、キャンパス近くの「フリスビー・パイ」というパイ屋のパイ皿を投げて遊んだことが起源とされています。そして、その金属製パイ皿を投げて遊ぶ姿を見たウォルター・フレデリック・モリソンが、1948年にプラスティック製の安全なディスクを作ったのが始まりです。その後、製造・販売の権利をモリソンから取得したワーム・オー(WHAM-O)社が1959年に”Frisbee”の名称を登録商標として売り出したことから世界中に広まりました。

初期の頃は玩具として使用されましたが、優れた飛行特性を活かした11種目が生み出され、プラスティック製ディスクと11種目を総称する一般名称「フライングディスク」が1984年に制定されました。材質や形状に改良が重ねられた現在のフライングディスクの飛行性能は、最長飛距離「338m」、最高時速「時速140km」、最長滞空時間「16.72秒」とギネスブックに認定されるほど優れたものとなっています。そして、世界フライングディスク連盟(WFDF)は、2015年8月2日にマレーシア・クアラルンプールで開催された第128次国際オリンピック委員会(IOC)総会において、2年間の準承認期間を経て正式に承認団体として認められました。フライングディスクは、2020年東京オリンピック追加競技の最終候補に残ることはできませんでしたが、2028年オリンピック競技になることを目指し、更なる普及に努めています。

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フライングディスクの現状

世界フライングディスク連盟(WFDF)は、1967年にフリスビーの製造元WHAM-O社の副社長であったエド・ヘドリックによって創立された国際フリスビー協会(IFA:International Frisbee Association)がその前身です。IFAは、初代会長エド・ヘドリック、2代目会長ダン・ロディックによって運営され、8万人収容の大スタジアム「ローズボウル」での世界選手権大会の開催、雑誌「Frisbee World」の創刊などで、フライングディスク・スポーツの世界各国への普及に成功し、71ヵ国に約12万人の会員を持つまでに発展しました。しかし、Kransco社がWHAM-O社を買収したことにより、IFAは解散に追い込まれたため、1984年にスウェーデンに世界各国代表が集まり、商標名である「Frisbee」を廃し、どのディスクメーカーからも独立した新しい世界組織「世界フライングディスク連盟(WFDF)」を組織し、最初の本部をスウェーデンに置くことを決定しました。初代会長は、チャーリー・ミード(イギリス)、2代目会長はダン・ロディック(アメリカ)、3代目ロバート・ラウ(アメリカ)、4代目ビル・ライト(アメリカ)、5代目ユハ・ヤロバラ(フィンランド)、6代目ジョナサン・ポット(オーストラリア)、現在はロバート・ラウ(アメリカ)が7代目会長を務めています。

世界フライングディスク連盟(WFDF)には、2021年6月現在、95の国・地域と2つの種目団体(PDGA-ディスクゴルフ、FPA-フリースタイル)が加盟しています。1995年にWFDFは、師岡文男理事の働きかけにより4大陸40ヵ国以上に普及しているスポーツの国際組織のみが加盟できる世界最大の国際スポーツ関係団体連合組織「国際スポーツ団体連合(SportAccord:本部 スイス)」とIOCが後援する4年に1度の非オリンピック種目の国際総合スポーツ大会「ワールドゲームズ」の主催者「国際ワールドゲームズ協会(IWGA:International World Games Association:本部 スイス)」に正式加盟を果たしました。

余談になりますが、SportAccord総会でのWFDFの席はアルファベット順でFIFA(国際サッカー連盟)の隣であり、文字通り国際スポーツ団体として認知されています。
2001年8月開催の第6回ワールドゲームズ秋田大会から、フライングディスクは正式競技となり、IOC副会長やスポーツディレクターの視察を受け高い評価を得た他、競技の模様は日本のNHKをはじめ133ヵ国で放送され、全国紙やスポーツ雑誌に大きく取り上げられました。

世界フライングディスク連盟は、フライングディスク11種目の国際統括組織であり、国際ルールの制定、世界記録の公認、世界選手権大会の開催(ディスクゴルフ、個人総合、国別代表アルティメット&ガッツ、クラブチームアルティメット、ビーチアルティメット)、ワールドゲームズでの運営主管、地域大会の後援、ホームページやFacebookによるインフォメーション・サービス、年次総会・理事会開催などの事業を行っています。2015年8月よりWFDFはIOC承認団体の地位を得ており、2024年のオリンピック種目入りを目指すことを決定しています。

日本において、フライングディスクは文部科学省をはじめとする様々な組織が主催する生涯スポーツ講習会に採用されており、1999・2000・2002・2003年にはNHK教育テレビの番組「テレビ・スポーツ教室」にも取り上げられ、スポーツとして認知が高まってきました。フライングディスクの愛好者人口は約50万人(笹川スポーツ財団 2020年)に達しており、150校を超える中学・高校・大学などの授業にも採用されています。また、1996年からは全日本アルティメット選手権大会が文部科学大臣杯をいただく大会に認められました。
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