フライングディスクの「ここが好き!」 vol.46 新城しゅうじ

オンラインインタビューを利用した、バトン形式の連載企画。

第46回はこの方の、フライングディスクの「ここが好き!」をうかがいました。

(企画:仙田、淺井 / インタビュー:仙田 / 執筆:杉田 / 編集:仙田)

あなたのお名前と、フライングディスク歴を教えてください。

新城しゅうじです。フライングディスク歴は、大学の時に知ったあと、途中にブランクなどもあるので、トータルでは19年ほどです。アルティメットをリスタートした大きなタイミングがあって、そこからカウントすると16年ほどですね。

 

フライングディスクとは、いつ、どこで出会いましたか?

僕自身、アルティメットをスタートしたのは大学1年生の時です。もともと吹奏楽部に所属していたのですが、同じクラス内でアルティメットサークルが立ち上がりました。名簿登録や大会の人数合わせなどで助っ人として顔を出しており、当時はイベントや大会の日にだけチームメイトとプレーする関わり方でした。自分は昼間仕事をしながら大学に通っていたこともあり、練習には参加しておらず、みんなが練習終わりに食堂でご飯を食べているときに学校へ行き、一緒に話したりしていたのでみんなと仲は良かったですが、アルティメットを真面目にやっていたわけではないですね。

その後、大学を卒業して地元沖縄に戻り、アルティメットからはしばらく離れていたんですが、31歳くらいの時に、沖縄国際大学でアルティメットサークルが立ち上がったとの連絡を受け、そこのお手伝いに行くと同時に、大学の体育の授業に指導者としても関わることになりました。サークル自体は4~5人集まって練習することが多くて、ほとんどスローの練習しかできない状況でしたね。そんな中で、2006年からかりゆしクラシックという大会が沖縄でスタートし、県外の方々のプレーを見ることで興味を持ってくれたりする子が増えました。僕自身もこのタイミングでアルティメットを本格的にリスタートできたと思っています。それまでは、スローを教えたりゲーム自体の講義をしたりして、体育館のミニコートを使いながら活動することはできていたのですが、ようやく芝のコートで7対7のアルティメットをできたのは2006~7年頃でしたね。

かりゆしクラシックに関しては、JFDAの30周年記念パーティーに当時の沖縄県協会の方々が出席できない代理で私が出席したタイミングで、開催のきっかけとなる出来事がありました。当時私は協会のメンバーというわけではなかったんですが、せっかくの機会なので他地域の理事の方々や日本のトップチームの方々に沖縄の魅力を伝え、ぜひ沖縄で合宿などを行わないかと誘致を行っていたところ、神奈川県協会の松永さん・宮部さんと熊本県協会の横田さんのお三方から沖縄でのイベントの開催を後押ししていただきました。この「イベント」こそがのちの「かりゆしクラシック」です。

当時の沖縄のアルティメット は、大学チームが1つしかなく、もちろん対外試合などもできない状態で、全国の大会に出るモチベーションもあまりなく、人数集めも大変な状況でした。地理的な制約で沖縄の子たちのレベルや目標が行き止まってしまったり、他地区での大会に参加する渡航費などの懸念もあったんです。そんな中で、県外のトッププレーヤーが逆に沖縄に来てくださって、そのプレーを生で見ることができる機会として、かりゆしクラシックの開催は大きな意味がありました。「かりゆしクラシックを始められたからこそ今の沖縄のアルティメットがある」と言っても過言ではないくらい大きな機会でしたね。

 

 

今のフライングディスクとの関わり方を教えてください。

現在は、T’da Sinca(ティーダシンカ)という社会人チームに所属すると同時に沖縄県フライングディスク協会の会長を務めています。「沖縄という地方にいる選手たちにどうアルティメットを楽しんでもらうか」ということをテーマに活動しています。

また、クラブジュニアさんのデザイナーとしても関わらせていただいてます。全国の皆さんのユニフォームを作るのが楽しいです。クラブジュニアさんでユニフォームを注文したら、もしかすると僕がデザインしているかもしれません。

 

 

フライングディスクの「ここが好き!」。

2つポイントがあって、それをまとめるとアルティメットの魅力はすごく人間臭いスポーツであるところだと思っています。

2つのポイントの1つ目は、身長や体格差といった身体的な優位性がなくても最後まで諦めないプレーをすればチャンスを拾えるスポーツだというところです。球技などは一定のスピードや動きでボールが移動したりしますが、ディスクはちょっとでも風が吹けば浮いたり落ちたりします。そのため、「落ちそうだから、、、」と諦めるのではなく、もしかしたら浮くかもしれない…とほんのちょっとの可能性に賭けて追うことでキャッチできることがあります。それが、他のスポーツと比較してみたらすごくワンチャンスをものにできる魅力があるのではと感じます。

2つ目は、長く続けることができ、公園とかで飛び入り参加できる独特の文化があるところかなと思っています。沖縄ではあまり見かけませんが、東京の代々木公園などでピックアップゲームをやっているときに個人でも飛び入り参加しやすい文化ですし、飛び込んだ時のウェルカム感があります。こんな文化だからこそ、世界大会や地方大会に行ってもすぐ知り合いや友達が増える面もあるのかなと感じますね。初心者の人が急に混ざっても受け入れてくれますし、その中で世界大会や日本代表に挑戦している人たちも一緒になってプレーしてくれるウェルカム感ってすごくいいなと思います。他のスポーツに比べて、角々しくなく人間力でより楽しめる競技であるところがこのスポーツの魅力だと思います。

 

 

次にバトンを繋ぐ方は、どんな方ですか?

次にバトンを繋ぐのは、アジアを中心とした世界を舞台に活躍をしている方です。アジアで1番有名なアルティメッターかもしれません!何かしらアルティメットに関わることのできる仕事に就きたいと思っている若い方々にとって、日本国内だけでなく思い切って世界に目を向けて活躍している彼の話は何か刺激になるのではと思っています。

私自身と彼は、北海道で開催されている『どさんこカップ』で知り合いました。その後お仕事でやり取りをさせていただいており、そして一友人としても仲良くさせてもらっています。ナイスガイです!

 

 

 

沖縄のフライングディスクの歴史が感じられる回でした!

次のお話も楽しみです!

■↓前回の方の記事はこちら!■

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