2020-2021年度各種全日本選手権大会について(2/4公開版)
2021年2月2日に日本政府が10都府県における緊急事態宣言延長を正式決定したことや、開催予定地である静岡県における現在の新型コロナウイルス警戒レベルを鑑み、開催予定期間において競技会参加者及び関係者の皆様の安全が十分に確保された環境での大会開催が困難であると判断し、2020年度分各種全日本選手権大会等について以下の通り決定しましたので、ご案内致します。公式大会スケジュールはこちらからご確認ください。
2020年度分各種全日本選手権大会等(2〜3月開催分)について
第31回全日本大学アルティメット選手権大会 各地区大会 |
開催中止 |
第31回全日本大学アルティメット選手権大会 本戦・決勝戦 |
開催中止 |
第7回全国ユースアルティメット選手権大会 | 開催中止 |
公認指導者認定講習会 | 開催中止 |
現時点では公表しているスケジュール通りの開催を予定していますが、改めてご案内致します。2020年度分各種全日本選手権大会(4月以降開催分)について
2020年12月25日に、「フライングディスク競技における新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインver.4.0について」を公開、2021年1月15日からの適用を予定しておりましたが、緊急事態宣言の延長を受け、2021年3月7日以降の適用開始とします。「フライングディスク競技における新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインver.4.0」の適用について
2021年3月までの開催を目指し、大会会場での新型コロナウイルス感染症対策・開催方式・開催規模・開催時期など、急激に変化する社会情勢に対応するべく、議論を重ねて準備を進めてまいりました。 感染症対策について スポーツ大会において社会的に要求されている水準での対策が実践できるように、大会開催2週間前からの健康チェック、会場のエリア区分、入場口での検温・消毒、フィールド毎のアルコール消毒剤の設置、受付やスコア入力のオンライン化、手洗い場へのハンドソープの設置、チーム待機エリアの設定など、用具や手法の準備を進めてきました。 開催方式について 全日本大学選手権に現在備わっている「日本一を決める競技会」と「全員の参加機会」という両側面を可能な限り維持しつつ、単なるイベントではなく「公式戦としての公平性」を担保しながら現在の社会情勢に対応するという制約のもとで判断を重ねてきました。これまでの全日本大学選手権では「全参加者が当年度に優勝を目指すことができる環境 = 機会の平等性」を「公平性」として扱ってきました。この仕組みは、「誰でも日本一を目指せる」と謳うことができる一方で、競技力の異なるチーム同士であっても「毎年同じスタートライン」を用意する必要があるため、競技の普及(=チーム数の増加)に伴って1日程1会場当たりの開催規模が増していき、会場確保の困難性と開催リスクが高まる可能性がある開催方式でもあります。 また、この「機会の平等性」のみに焦点を当てる仕組みでは、現時点のチーム競技力に対する「体験価値の公平性」が減少する可能性も高まります。競技会は現時点の競技力を競うだけでなく、各チームや各競技者が「競技継続のためのモチベーションを獲得する場」という側面も持っています。体験価値が異なることによって、競技会に出場することで獲得できる「競技継続のためのモチベーション」に差異が生まれると、結果として現時点のチーム競技力の格差が、継続的な格差として固定化されていく可能性も生まれてきます。 このような課題を解決する方法としては、競技力に応じた「クラス分け」が有効な方法の一つです。このクラス分けに対しては、適切な入れ替えの仕組みを設けることで、「当年度における競技力の比較(=日本一の決定)」だけでなく「開催リスクの減少」や「競技力に応じた体験価値の獲得」の実現がしやすくなり、公式戦である全日本大学選手権の「持続可能性」を高めることができます。 また、現在採用している「地区毎の本戦出場枠数決定方法」についても、全地区で全チームに対して「毎年同じスタートライン」を用意する必要性を出発点としているため、公平性を考慮するための項数が多い仕組みになっています。「クラス分け」が導入され始めると、この「本戦出場枠数決定方法」についても新しい議論を始めることが可能になります。 開催規模について 小規模分散開催方式が実現できるよう検討を進めてきました。現在、アルティメットの公式戦では「セントラル方式」という同日程同会場に多数のチームを集める方式を採用しています。参加者・運営者の移動の回数が少ないことや多数の他チーム競技者と交流できることがメリットですが、1日に行う試合数が多く怪我等からのリカバリーの時間が取れないことや悪天候時に順位が決定できない可能性があること(特に予選会)、一度にフィールド何面も取れるような大規模会場を探す必要があることなどのデメリットもあります。 新型コロナウィルス感染症に対応する社会情勢は、現在採用している「セントラル方式 = 多数の人を集める方式」に対して逆風となる特性を持っています。これまで、年間スケジュールの中で徐々にクラス分けを導入しながら「分散開催方式」への段階的な移行を目指していましたが、急激な社会情勢の変化に数ヶ月で対応できる段階には進めていませんでした。この開催規模の議論は、上記に記載をした開催方式の議論と強く連動しています。開催規模の調整がしやすい開催方式の導入を進めることで、これまでのような「多数の人が集まることによる相互交流」の側面は減少しますが、「競技力の比較(=日本一の決定)」が確実に達成できる小規模分散開催方式の実現を目指していくことも必要となってきます。 開催時期について 本来の開催時期であった8〜9月から都度の変更を余儀なくされる状況でした。会場確保を同時期に全国各地でできるか、同時期に全国各地で感染症対策は可能か、開催形式を実現できる環境か、施設の受け入れ体制はどうか、地域住民の方のご理解はいただけるか、各チームが所属大学に確認を取る時間があるか、各チームの準備期間は十分か、各チームの移動手段に困難はないか、その時期の社会情勢はどうか、競技文化に影響を与えないかなども検討する必要があり、「全日本大学選手権 = 公式戦」としての立ち位置が故の制約も数多くありました。 全日本大学選手権には、公式戦という固有の立ち位置による制約はありますが、それだけ関係者にとって特別なものであるということです。毎年の積み重ねの上に大会が成り立っており、現時点で関係している人だけのものではなく、何十年前に出場・運営された方のものでもあり、数年後に出場・運営される方のものでもあります。ここ数年で競技普及が格段に進んでいる中、積み重ねの上に成立する公式戦の本質を維持しながらも、社会情勢や普及具合に適応した「全日本大学選手権」のあり方や持続可能性について、フライングディスク関係者全員での議論を進める必要性が生まれていると考えています。全日本大学アルティメット選手権大会 開催中止判断について
全日本大学選手権や全国ユース大会は、毎年大きくメンバーが入れ替わる性質上、1大会毎の意味合いが特に大きい大会であると認識しています。中止の決定は、すなわち「競技人生の大きな転換点となり得る場」を失うことに繋がります。もう少し早い時期で中止の決定をするべきという意見もあり、主催者としては早期判断の方が容易であったことも事実かもしれません。しかしながら、一生に一度しかない「現在のチームメンバーで試合に臨む機会」を失われないよう、協会全体で「いかに開催できるか」の方針で常に議論と準備を重ねてきました。最終的な中止という決定は、出場を予定されていた皆様にとっても非常に重たい結論だと感じております。 ご自身のライフステージが転換期に差し掛かる中で、今大会を競技人生の節目として考えておられた方も数多くいらっしゃるかと思います。続けることだけでなく、一旦距離を置くことも個人の選択肢として尊重されるべきですが、フライングディスクは「いつでも誰でもどのような形でも」戻ってくることのできるスポーツであることは、是非覚えておいてください。 11の競技種目が用意されており、競技力を競う全日本選手権が毎年開催されています。フライングディスクを投げることによって、家の近くで友人やご家族とのコミュニケーションを取ることができます。ご自身は競技をしなくても、子供たちに指導するという関わり方や、大会を運営する立場として会場に戻ってくるという選択肢もあります。年に一度だけでも、オンラインで競技映像を視聴するという関わり方もありますし、フライングディスクに取り組んでいる誰かを応援するという関わり方もあります。どのような形であれ、フライングディスクという文化は今後も続いていきます。日本フライングディスク協会として、誰でもフライングディスクに望む形で関わることのできる環境構築を進めていきますので、ライフステージが変わった後でも、戻りたいとふと感じた時にいつでも戻ってきてください。 約1年前から始まった新型コロナウィルスによる社会情勢の変化は、フライングディスクのみならず、日本社会や国際社会全体に大きな影響を与えています。物理的距離を取ることが求められ、それに応じて人と人との社会的距離も広がってしまっています。しかしながら、人間は社会的生物であり、他者との繋がりが必要不可欠な存在です。1人ではできないことも、人が集まり繋がることで実現することができます。フライングディスクを通じて人と人が繋がるコミュニティーとして、個々人の課題や困難をシェアし、相互に支え合いながら、共に困難を乗り越えていければと考えています。判断に際して
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日本フライングディスク協会 事務局
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