日本フライングディスク協会の現状に関する会長声明

 今年は日本フライングディスク協会創立45周年ですが、年度初めから新型コロナウイルス感染拡大により、大会・講習会はもとより、練習も実施することが難しい過去最悪の状況に陥ってしまいました。協会といたしましては、とにもかくにも会員の皆様の命と健康を守ること、フライングディスク活動による感染拡大を防ぐことを第一に考え、国、地方自治体、日本オリンピック委員会、日本スポーツ協会等からの要請や指導に従うと共に、会員の皆様に感染防止対策の実行をお願いし、社員総会でご報告いたしました2020年度事業計画も適宜変更してまいりました。会員の皆様のご理解とご協力に深く感謝いたします。

 さて、2020年度も半分が過ぎ、まだ油断はできないものの、ようやく国によるイベント開催への自粛要請緩和などスポーツ活動の再開に向けての動きが出てまいりました。本日は、10月1日の2020年度下半期のスタートを前に、臨時理事会(オンライン)で決議いたしました以下3つの事項について、ご報告とお願いをさせていただきます。

1. 事務局体制と競技会開催予定変更について
2. 昨今の厳しい社会情勢への対応に向けた協会業務執行体制改革について
3. 年度会費について

 会員の皆様におかれましては、通常の活動ができず、目標とする大会の開催予定も定まらない大変辛い日々をお過ごしのことと思いますが、「明けない夜はない」「禍転じて福となす」の精神で、withコロナ時代での「新しい生活様式」を工夫しながら、フライングディスクを楽しめる日々を取り戻すために尚一層のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

 なお、下記の報告に関してご質問、ご意見がございましたら、当協会公式WEBサイトのお問い合わせフォームにてお送りください。

1. 事業局体制及び競技会開催予定変更について

( 1 )事務局
 緊急事態宣言が発出された際は、事務局を一時閉鎖して業務をリモートワークに切り替えました。外出自粛が解除されてからも事務局員の出勤を制限すると共に経費削減のため雇用調整を実施しております。事務局代表電話番号へのご連絡につきましては、リモートワーク中のため、ご用件を担当者に伝言するシステムになっておりますことをご了承ください。郵便物につきましては、開封まで通常より日数がかかる場合もございますのでご理解ください。

( 2 )競技会
 2020年各種全日本選手権開催について、9月17日開催の第5回臨時理事会で以下の通り決議したことをお伝え致します。※参考:2020年度公式大会スケジュール

<中止判断とする競技会>
・全日本マスターズアルティメット選手権大会
・全日本大学ミックスアルティメット選手権大会
・全日本フライングディスク個人総合選手権大会
・全日本ガッツクラブチーム選手権大会・全日本大学ガッツ選手権大会
・全日本ビーチアルティメット選手権大会

※(理由)競技会開催歴や過去大会参加者数実績を参考にして、直近の再開対象大会を限定することで、競技会開催の適時判断への機動性を確保するため。

<延期判断とする競技会>
下記の大会は、2021年2月以降の開催を目指します。
・全日本大学アルティメット選手権大会:2021年2〜3月に延期
・全日本アルティメット選手権大会:2021年3〜6月に延期
・全日本ガッツ選手権大会:2021年3〜6月に延期
・全日本ミックスアルティメット選手権大会:2021年3〜6月に延期
・全日本U21アルティメット選手権大会:2021年5〜6月に延期(今年度年齢制限を適用)

※全日本大学アルティメット選手権大会については、今年度中の開催を目指して調整を進めています。その他延期判断とした全日本選手権大会については、2021年春季での調整をしているため、年度を横断しての開催となる可能性があります。2020年度より実施予定だった新年間スケジュールは、2022年度からの適用を目指します。なお、開催日については遅くとも2カ月前までには通知し、1か月前までには開催要項をお送りする予定です。

2. 昨今の厳しい社会情勢への対応に向けた協会業務執行体制改革について

( 1 )財務状況と新型コロナウイルス感染症特別貸付制度の利用
 新型コロナウイルス感染拡大による影響で長期的な見通しが立たない中、手元運転資金確保のため、日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付制度」を利用し、4,500万円の特別借入をおこないました。当面の資金繰りについては問題がない状況ではありますが、今年度の期初予算の見直しや次年度以降の予算配分再検討により、持続可能な協会経営体制を構築します。

( 2 )業務執行体制の改革
 2019年度社員総会で選任された理事は、2021年度総会まで協会の事業を執行する職務を担っております。今回の新型コロナウイルス感染防止対策のみならず、フライングディスク競技に対する社会要求の高水準化や多角化に対応するため、任期9カ月を残すところではございますが業務執行体制の改革を行いました。担当職務に応じた責任と権限をより詳細に区分することで、協会基盤の強化を図ります。※参考:日本フライングディスク協会役員一覧

担当職務 氏名 役職
代表理事 師岡 文男 会長
大島 寛 副会長
事業本部長 本田 雅一 副会長
管理本部長 齊藤 晴義 ※ 副会長
競技会担当(事業本部) 大原 久幸 常務理事
日本代表担当(事業本部) 藤岡 あゆみ 常務理事
指導普及担当(事業本部) 井上 亨 常務理事
競技ガバナンス担当(事業本部) 弓田 恵里香 専務理事
財務・税務担当(管理本部) 齊藤 晴義 ※ 副会長
法務担当(管理本部) 森山 真稔 専務理事
経営企画・広報担当(管理本部) 齋藤 勇太 専務理事
岩藤 克実 理事
角田 信彦 理事
長倉 富貴 理事
彦次 佳 理事
志澤 徹 監事
藤本 淳也 監事

注:並列時は、五十音順にて表記。※は複数担当職務を兼任。

3. 年度会費について

 2―(1)でもご説明しましたように、当協会はこの未曽有の事態に対応すべく、4,500万円の特別借入を行いました。この借入れは、年度当初に想定していた年度会費収入の減収分を補うためのもので、当協会の組織・機能を維持するために使用します。
 定款第7条(会費等)には「会員は、この法人の事業活動に生じる費用に充てるため、入会金および会費として、社員総会において別に定める額を支払う義務を負う」と記されています。年度会費は、フライングディスクに関連する資源(人材/物品/資金/情報)の集約と再配分をおこなう「協会基盤」の維持に充てられています。具体的には、日本オリンピック委員会(JOC)、日本スポーツ協会(JSPO)や世界フライングディスク連盟(WFDF)への加盟費、人件費や家賃等の事務局管理費など、全日本選手権や国際大会の有無に関わらず支出しなければならない費用などです。会員の皆様には参加費をお支払いいただくことで、全日本選手権や国際大会に出場する権利を得ることができますが、これは年度会費によって維持されている協会基盤の上に成り立つ仕組みとなっています。
 1975年に協会が創立されてから45年間、その時代ごとの会員の皆様に納めていただいた年度会費によって協会基盤が維持され続けてきたことにより、全日本選手権の開催、日本代表派遣、新規競技者・愛好者への普及活動の継続的な実施が可能となり、フライングディスク競技の社会的信用が積み重ねられてきました。言い換えますと、今競技に取り組まれておられる方々は、過去の会員の皆様によって維持されてきた協会基盤の上で、競技を知り、競技を始め、競技に向き合っていることになります。
 年度会費は、「今年も来年も全日本選手権・日本代表活動・普及活動を継続するための保証」です。全日本選手権や日本代表活動が中止もしくは延期されている現状では年度会費納入を控えたいという皆様のお気持ちも十分に理解した上でのご依頼とはなりますが、フライングディスク競技に関連する協会基盤を維持し続け、全日本選手権・日本代表活動・普及活動を適切に再開するため、そして将来の競技者・愛好者の方々のためにより良い競技環境を提供し続けていけるようにするため、今年度会費の納入をお願い申し上げます。

一般社団法人日本フライングディスク協会
会長 師岡 文男

※2020年度会員更新手続きは、新会員システム(fdsys)より受付させていただきます。

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日本フライングディスク協会 事務局
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